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2025 全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 第6大会(茂木)レースレポート

  • 投稿カテゴリー:Race Report

大会概要

2025年の全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権は、9月に開催された第5大会から約3か月弱のインターバルを経て、今シーズン最終戦となる第6大会を迎えました。舞台は栃木県・モビリティリゾートもてぎです。加減速を繰り返すストップ・アンド・ゴーのレイアウトが特徴で、ドライバーの操作精度とマシンの総合力が問われるサーキットです。

この最終大会に向け、DELiGHTWORKS RACINGは、シーズンを通して着実な成長を見せてきた三井優介選手に加え、ヨーロッパのレースシーンで活躍する山越陽悠選手がスポット参戦しました。これにより、第3大会以来となる2台体制で、シーズン最終戦に臨みました。

日程 2025年11月27日(木)〜31日(日)
サーキット モビリティリゾートもてぎ
ドライバー #2 山越陽悠(スポット参戦)
#3 三井優介(全戦出場中)

リザルト

専有走行 - Free Practice
11月27日(木) 専有走行1 天候:晴れ/路面:ドライ #2 P9(1'43.899)
#3 P4(1'43.586)
専有走行2 天候:晴れ/路面:ドライ #2 P7(1'43.587)
#3 P4(1'43.274)
11月28日(金) 専有走行3 天候:晴れ/路面:ウエット #2 P2(1'43.685)
#3 P3(1'43.734)
専有走行4 天候:晴れ/路面:ドライ 2 P9(1'44.032)
#3 P5(1'43.679)
公式予選 - Qualify
11月29日(土) 第16戦 予選 天候:晴れ/路面:ドライ #2 P6(1'43.748)
#3 P4(1'43.494)
第17戦 予選 天候:晴れ/路面:ドライ #2 P4(1'43.186)
#3 P5(1'43.250)
決勝 - Race
11月29日(土) 第16戦 決勝 天候:晴れ/路面:ドライ #2 P5
#3 P4
11月30日(日) 第17戦 決勝 天候:晴れ/路面:ドライ #2 P5
#3 P4
第18戦 決勝 天候:晴れ/路面:ドライ 2 P4
#3 P5

セッション別ハイライト


専有走行
11月27日(木)/11月28日(金)


第6大会は、11月27日(木)・28日(金)の2日間にわたり、計4回の専有走行が行われました。初日は快晴のもとスタートし、専有走行1回目では三井優介選手が1分43秒586を記録して4番手につけました。初のもてぎ走行となった山越陽悠選手も、クルマやコースの感触を確かめながら走行を重ね、1分43秒899で9番手となりました。午後の専有走行2回目でも両選手は着実にタイムを伸ばし、三井選手は1分43秒274、山越選手も1分43秒587を記録して初日を終えました。

一夜明けた2日目は、前日の雨の影響で路面が部分的に濡れた難しいコンディションとなりましたが、路面回復とともにペースアップ。専有走行3回目では、山越選手が1分43秒685で2番手、三井選手も1分43秒734で3番手につけ、チームとして上位に並びました。最終の専有走行4回目では、予選を見据えた最終確認を実施。三井選手は5番手、山越選手は9番手で走行を終え、決勝週末に向けて着実な準備を整えました。


公式予選
11月29日(土)


2日間の専有走行を終え、一夜明けた11月29日(土)、スーパーフォーミュラ・ライツ第6大会の公式予選が午前8時50分から行われました。晴天のもと、各セッション10分間で実施された公式予選は、気温の低いコンディションのなか、チェッカーに向けて各車がタイムを伸ばす展開となりました。

第16戦の公式予選では、三井優介選手が1分43秒494を記録して4番手、山越陽悠選手も1分43秒748のベストタイムで6番手につけました。続く第17戦の公式予選は、10分間のインターバルを挟んで実施され、両選手ともに6周目にベストタイムをマーク。山越選手が4番手、三井選手が5番手となり、いずれも上位グリッドを確保しました。


決勝
11月29日(土)/11月30日(日)


第16戦決勝は、晴天のもと行われました。スタートで三井優介選手は一時3番手に浮上しましたが、オープニングラップの攻防で4番手に。山越陽悠選手もスタートで順位を上げ、5番手につけてレースを進めました。レース中盤にはセーフティカーが導入され差は縮まりましたが、リスタート後も順位変動はなく、三井選手は4位、山越選手は5位でチェッカーを受けました。

第17戦決勝は、気温12度の低温コンディションのなか、三井優介選手はスタートでひとつ順位を上げ4番手に浮上。山越陽悠選手は5番手につけてレースを進めました。レース序盤には後方でアクシデントが発生し、セーフティカーが導入されましたが、リスタート後も上位の順位に大きな変動はありませんでした。終盤まで接戦が続いたものの、三井選手は4位、山越選手は5位でチェッカーを受け、第16戦に続き同順位でのフィニッシュとなりました。

第18戦決勝は、前戦の影響により14台でのレースとなり、三井優介選手は4番手、山越陽悠選手は5番手からスタートしました。スタート直後のオープニングラップでは激しいポジション争いが展開され、山越選手が4番手、三井選手が5番手でレースを進行。その後は大きな順位変動はなく、19周のレースを山越選手が4位、三井選手が5位でフィニッシュしました。DELiGHTWORKS RACINGは全3レースで入賞を果たし、第6大会を終えました。

ドライバーコメント

#2 山越陽悠

第18戦では、三井選手とともに今シーズンで一番良いスタートを切ることができました。理想としてはアウト側から前を抜く展開に持ち込みたかったのですが、オーバーテイクには至らず、その点は悔しさも残っています。ただ、オープニングラップではヨーロッパ並みの激しいバトルが展開され、その中で三井選手を90度コーナーでアウトからオーバーテイクできたのは、ヨーロッパで走ってきた意地を見せられた場面だったと思います。

今大会を通して、走行初日から自分のスピードをしっかり示すことができましたし、ヨーロッパで培ってきた自分の強みを日本の皆さんにアピールできたと感じています。

日本での初めての四輪レースでしたが、DELiGHTWORKS RACINGの皆さんには本当に温かく迎えていただき、エンジニアの方とも非常に良い関係の中でレースウイークを過ごすことができました。関わってくださったすべての皆さんに感謝しています。

DELiGHTWORKS RACING 三井優介
#3 三井優介

この第6大会では、最後の第18戦で今大会いちばん良いスタートを切ることができましたが、2番手に上がれそうな状況から連続して抜かれてしまい、本当に悔しい結果となりました。ここは自分自身の大きな課題だと感じていますし、オフシーズンはしっかり取り組んでいかなければいけない部分だと思っています。ドライバーとして成長しなければいけない点もありますし、クルマの方向性についても、さらに調整していきたいです。

第18戦では、レースペース自体はとても良かったと感じています。さまざまな試行錯誤をしましたが、オーバーテイクまでには至りませんでした。ただ、今回得られた感触は、来季に向けてひとつの武器になると思います。来季もドライブできるかはまだ分かりませんが、12月にはテストも控えていますので、トップに立つことを意識しながら、気持ちを切り替えて取り組んでいきたいです。

今大会は久しぶりの2台体制ということもあり、正直とても楽しいレースウイークでした。データを比較しながら進められたのも大きな収穫です。第18戦では山越選手に負けてしまいましたが、また同じステージで戦えるよう、自分自身が成長し、いつかリベンジできるように頑張りたいと思います。

アドバイザーコメント

DELiGHTWORKS RACING Nobuharu Matsushita
松下 信治

今回の第6大会でいちばんの収穫は、山越選手が加わったことで、三井選手にとって大きな刺激になったことだと思います。結果として表彰台には届きませんでしたが、「さらに成長する必要がある」という点を三井選手自身がしっかり認識できたのではないでしょうか。向上心という意味では、とても良い大会だったと思います。

山越選手についても、日本のレベルの高さを実感してもらえたと思いますし、ヨーロッパで戦っていくうえで、さらに学ぶべき点があることも理解してもらえたのではないかと思います。この第6大会は、両選手にとって収穫のあるレースウイークだったと感じています。

今シーズンはDELiGHTWORKS RACINGを立ち上げて1年目のシーズンでしたが、来季は自分自身もスーパーフォーミュラに参戦することになります。その中で改めて、スーパーフォーミュラ・ライツも決して簡単なカテゴリーではないと感じました。強豪チームはやはり多くのノウハウを持っていますし、ライツ、そしてスーパーフォーミュラの両方で戦っていくことの難しさを実感しています。ただ、チームとしてエンジニアも確実に成長していますし、ドライバーも育っています。2026年に向けて、非常に良い目標が見えたシーズンになったと思います。

DELiGHTWORKS RACING Tomoki Nojiri
野尻 智紀

今回、再び2台体制でレースに臨みましたが、自分もドライバーという立場として、互いに切磋琢磨できる環境はやはり良いものだと感じました。結果としては、DELiGHTWORKS RACINGとして必ずしも望んだものではなかったかもしれませんが、チーム全員が一生懸命に仕事をしてくれたことで、2台とも近いパフォーマンスでレースを終えることができました。その点については、チームの皆さんに感謝しています。

三井選手も山越選手も、速く走る才能は非常に高いものを持っていると思います。三井選手については、自分の持っている力を安定して発揮しやすいクルマや環境を作るという点で、まだ学ぶべき部分があると感じました。事前のテストを重ねてきた中でも、クルマが曲がりづらいという課題に苦しんでいましたが、その要因については、ドライビングも含めて何が正しかったのかをしっかり振り返る必要があると思います。

山越選手はヨーロッパで戦っているだけあり、非常に激しい競争環境の中で経験を積んできている印象を受けました。ペースアップも早く、バトルの際のクルマ同士の距離感も的確だったと思います。一方で、日本には日本の良さもあると個人的には感じています。ヨーロッパのように走りに特化した育成から学ぶ点は多いですが、日本のようにクルマを深く理解し、そのうえで的確にフィードバックを行う力も、同時に身につけていければと思います。ヨーロッパと日本、それぞれの良い部分を高いレベルで融合させ、若いドライバーたちが成長できる環境を整えていくことが、我々の役割なのではないかと感じた大会でした。

チーム代表コメント

下山 征人

日頃よりご支援・ご声援をいただいている皆様、そして現場で走行を支えてくださっているすべての関係者の皆様に、心より御礼申し上げます。

この第6大会は、久しぶりの2台体制で臨む週末となりましたが、チーム力というものが明確に表れた大会だったと感じています。三井選手も懸命に取り組んでいますが、山越選手が加わったことで、まだ取り組むべき課題があることがよりはっきりと見えたと思います。一方で、山越選手も素晴らしい才能を見せてくれましたが、その彼をもってしても表彰台に届かなかったという事実は、チームとしての力がもう一歩足りなかったということだと受け止めています。

ラップタイムに目を向けると、1周あたり約0.3秒ほど足りなかったと感じています。より良いクルマを用意できていれば、優勝争いに加われた可能性もあったと思います。チーム立ち上げ1年目としては上出来とも言えますが、アドバイザー、エンジニアともに一流のメンバーが揃っているからこそ、もう少しやれたのではないか、という思いも正直なところです。

決して簡単なシーズンではありませんでしたが、次に向けた明確な目標が見えてきました。シーズンオフに向けて、足りない部分が少しずつ明らかになってきていますので、しっかりと準備を進めていきたいと思います。