全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 2025 第4大会(菅生) レースレポート 投稿公開日:2025年9月10日 投稿カテゴリー:Race Report 大会概要 6月に開催された第3大会の岡山国際サーキットから、2025年の全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権は約2ヶ月のインターバルを経て第4大会を迎えました。本大会はこれまでのスーパーフォーミュラ・ライツの中でも例が少ないスケジュールで、第2大会オートポリスで延期された第6戦が組み込まれており、1大会4レース制となりました。DELiGHTWORKS RACINGは#3 三井優介の1台体制で挑みました。 日程 2025年8月28日(木)〜31日(日) サーキット スポーツランドSUGO ドライバー #3 三井優介(全戦出場中) リザルト 専有走行 - Free Practice 8月28日(木) 専有走行1 天候:晴れ/路面:ドライ P2(1'13.485) 専有走行2 天候:晴れ/路面:ドライ P5(1'13.579) 8月29日(金) 専有走行3 天候:曇り/路面:ドライ P7(1'13.463) 公式予選 - Qualify 8月29日(金) 第10戦 予選 天候:曇り/路面:ドライ P9(1'13.284) 第11戦 予選 天候:曇り/路面:ドライ P7(1'13.322) 決勝 - Race 8月30日(土) 第10戦 決勝 天候:曇り/路面:ドライ P7 第11戦 決勝 天候:晴れ/路面:ドライ P5 8月31日(日) 第12戦 決勝 天候:曇り/路面:ドライ P9 第6戦 決勝 天候:曇り/路面:ドライ P4 セッション別ハイライト 専有走行 8月28日(木)/8月29日(金) 8月28日(木)は2回の専有走行が行われた。専有走行1回目では、46周を精力的に走り込み、まずは1分13秒485というベストタイムを記録。2番手と好位置につけた。午後2時45分から行われた専有走行2回目では、55周を走り1分13秒579を記録したものの、順位は5番手。コンディションの良化などさまざまな要因で全体のタイムが上がっているものの、三井はベストタイムを伸ばすことができなかった。 一夜明けた8月29日(金)は、午前8時30分から専有走行の締めくくりとなる3回目が行われた。三井は46周を走り、終盤ニュータイヤを投入し1分13秒463を記録するも、専有走行1回目から大きくタイムを伸ばすことはできなかった。 公式予選 8月29日(金) スポーツランドSUGOは中低速サーキットで、オーバーテイクが難しく、全長も短いコースだけに、グリッドは非常に重要となる。 第10戦 予選では、コースイン時のタイミングが悪く、ポジション取りがうまくいかずアタックをこなすことができず、1分13秒284というベストタイムで9番手。第11戦 予選は1分13秒322というベストタイムを出すものの7番手。決勝に向けてはやや厳しい位置となった。 決勝 第10戦・第11戦 8月30日(土) 8月30日(土)は、まずは本大会でも最も長い26周で争われる第10戦の決勝レースが行われた。三井は、スタートでのポジションどりが良く9番手から8番手に浮上。さらに7番手までポジションを上げていった。先頭集団から大きく離されることなくレースを進めていったものの、オーバーテイクするまでには至らず、7位でフィニッシュとなった。 第11戦 決勝は、7番手からスタート。スタート直後の1コーナーで2列目に並んでいた前方車両が接触し、三井は5番手に浮上した。レース中、全体で3番手となるベストタイムを記録しながら前を追ったものの届かず、そのまま5位フィニッシュとなった。 決勝 第12戦・第6戦 8月31日(日) 第12戦 決勝は、第10戦の結果にともない、7番手からスタート。連続する右の1〜2コーナーで、アウト側からアプローチしていくが、コーナーイン側に滑ってしまい、後続車両と接触してしまい、大きくポジションを落としてしまった。その後、追い上げを見せるものの、9位でフィニッシュした。 第2大会オートポリスで悪天候により延期された一戦である第6戦 決勝。第11戦の結果でグリッドが決まっており、5番手からのスタートとなった。三井はスタートでワンポジションアップし、4番手につけた。その後、プッシュを続けたものの4位でレースを終えることになった。 ドライバーコメント #3 三井優介 今回、1台体制のなか新たなエンジニアを迎えた体制で臨みました。これまで3大会のレースを走り抜いたことで、クルマのポテンシャルが上がっている一方、その変化に対する自分の対応力不足も露呈したと感じています。前回の岡山では予選は良くてもレースで持ちこたえられない場面がありましたが、今回は耐えられた部分もあり、同時に新たな反省点も見えました。 本来ならこの第4大会で表彰台に上がりたかったのですが、その目標を達成することができませんでした。ただ、4レースを通じて表彰台に近づくための確かなステップを踏めたと思います。4日間の積み重ねで良い流れができてきたので、この手応えを確実に活かし、今後のレースに臨みます。 アドバイザーコメント 松下 信治 第4大会に向けて事前テストを重ねてきましたが、それを公式予選のパフォーマンスに結びつけられなかったことが、今週を通じて最大の課題でした。専有走行の段階で持っていた速さを予選に向けて十分に引き上げることができませんでした。 一方で、決勝では初戦から毎レース少しずつ前進でき、最終レースでは4位に入りました。結果も内容も段階的な成長を示せたと思います。 来週の富士に向けては、まず専有走行から確実にタイムを上げること、そして何より予選で上位グリッドを獲得できる仕上げにフォーカスします。クルマへのフィードバックでは、求める方向性をより明確に言語化し、セットアップの進むべき方向を示せるよう改善していきます。予選上位進出を目標に準備を進めます。 チーム代表コメント 下山 征人 まずはじめに、日頃よりご支援・ご声援をいただいている皆様、そして現場での走行を支えてくださっている関係者の皆様に、心より御礼申し上げます。 今回は別のレースとの兼ね合いもあり、新たなエンジニアを招聘したことで今までとは違うアプローチで、いろいろなことを試すことができると考えていましたが、予選ではマスタークラスの間に入ってしまうなど、位置取りがうまくいかず、アタックを決めきることができなかったのが少し悔やまれるところでした。ただ、レースについては展開でうまくポジションを上げることができましたし、その順位でしっかりとペースを保って走ることができていました。 レース中のラップタイムを見ても、3番手は見えていたので、表彰台は獲るチャンスはあったと思っています。それだけのパッケージになってきたと感じています。次の富士大会ではまず最低限、そのポジションに最初からいることが大事だと思っています。 このレースウイークは、レーシングアドバイザーやエンジニアからの意見を聞きながら、三井選手本人が少しずつ、着実に成長していると無線のやり取りからも感じることができました。それが大きいと思います。シーズンも残り2大会ですが、最終大会のもてぎまでにトップに追いつけるように頑張っていきたいです。 ギャラリー